「シードゥエラー」は、ロレックスが「サブマリーナー」の上位機種として開発した、プロフェッショナルダイバー向けのダイバーズウォッチです。
プロフェッショナルダイバー向けということもあり、極限の環境下での使用を想定して設計されているため、硬度な防水性能と堅牢性が備わっています。
特に、ヴィンテージ市場で高額取引される、通称「赤シード」は、コレクターから絶大な支持を集める希少モデルです。
その希少性とブランド価値の高さから、シードゥエラーは資産としても注目されています。
この記事では、シードゥエラーの特徴や価格帯、各モデルの種類、市場における価格推移について詳しく解説します。
Contents
ロレックス「シードゥエラー」とは
ロレックスのシードゥエラーとは、プロフェッショナルダイバー向けに設計されたダイバーズウォッチとして、1967年に誕生したコレクションです。
当時、世界最大規模の潜水専門会社であったコメックス社(Compagnie Maritime d’Expertises)との共同開発によって誕生したシードゥエラーは、発売当初、610m防水という驚異的な性能を備えていました。
当時のロレックスのダイバーズウォッチである「サブマリーナー」(200m防水)と比較しても、圧倒的な防水性能を誇っており、シードゥエラーがプロフェッショナル向けの特別なモデルであることを明確に示しました。
その後も、防水性能に関する技術開発が続けられており、現在では1,220mもの防水性能を実現しています。
シードゥエラーの特徴
シードゥエラーは、ロレックス独自の「ヘリウムエスケープバルブ」を搭載している点が特徴です。
潜水士は、水深100mを超える環境に対応するため、ヘリウムを主成分とする混合ガスで満たされた加圧室に入り、体を高圧環境に慣らします。
この過程で、時計内部に微量のヘリウムガスが入り込むことがあり、減圧時にこのガスが膨張し、時計内部に圧力がかかることで、ケースが破損する危険性があります。
ヘリウムエスケープバルブは、このような事態を防ぐために、時計内部に溜まったヘリウムガスを外部に安全に排出する役割を果たしているのです。
この画期的な技術により、シードゥエラーは、深海での使用にも耐える信頼性を確立しました。
シードゥエラーとサブマリーナーデイトの違い
シードゥエラー 126600 |
サブマリーナーデイト 126610LN |
|
---|---|---|
防水性能 | 1,220 m | 300m |
ケースサイズ | 43mm | 41mm |
文字盤 | 赤文字で SEA-DWELLER |
白文字で SUBMARINER |
ベゼル | 60分刻み | 15分刻み (以降は5分刻み) |
ヘリウムエスケープバルブ | ケースサイド9字位置にあり | なし |
ケースバック | 「ROLEX OYSTER SEA-DWELLER ORIGINAL GAS ESCAPE VALVE」の文字 | 無地 |
シードゥエラーとサブマリーナーデイトは、どちらもロレックスを代表するダイバーズウォッチであり、似たデザインを持ちながらも、いくつかの大きな違いがあります。
防水性能の差やヘリウムエスケープバルブの有無などの機能面だけでなく、文字盤やケースバックの表記にも違いが見られます。
シードゥエラーの種類
シードゥエラーには、主に以下の2種類があります。
1.シードゥエラー
オリジナルのシードゥエラーは、防水性能1,220mを誇るモデルです。
オリジナルの設計を受け継ぎつつ、現代の技術を融合させた「シードゥエラー4000」というモデルもあり、クラシックなデザインと現代的な機能性を兼ね備えた魅力的な時計として、人気を集めました。
2.シードゥエラーディープシー
2008年に登場した「シードゥエラーディープシー」は、防水性能3,900mを実現したロレックスのハイスペックモデルです。
極限の深海環境での使用を想定して設計され、プロフェッショナルダイバーや時計コレクターの間で幅広い支持を得ています。
ロレックス「シードゥエラー」が人気の理由
シードゥエラーが多くの時計愛好家から支持される理由は、その他のモデルにはない圧倒的な機能性と独自のデザインにあります。
シードゥエラーは、1,220m防水やヘリウムエスケープバルブといった、日常生活ではほとんど必要とされることがない高度な機能を備えています。
しかし、これらの「オーバースペック」とも言える機能は、ロレックスの革新性と技術力を象徴するものです。
また、その無骨で力強いケースデザインは、従来のロレックスモデルと一線を画す存在感を放っており、大ぶりな時計を好むユーザーからも高く評価されています。
このような、ロマンを感じるほどの高い機能性と独自のデザインが、コレクターや時計愛好家の心を掴む理由と言えるでしょう。
- おたからや査定員のコメント
シードゥエラー誕生50周年を記念して、2017年に登場した現行モデル「126600」には、1年間だけ生産された希少なモデルがあります。
それは「ノークラウン」と呼ばれるモデルで、文字盤の6時位置にある「SWISS」と「MADE」の間に、ロレックスの象徴である王冠マークがないことが特徴です。
「ノークラウン」は生産期間が短かったため、今後さらに希少価値が高まることが予想されます。
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ロレックス「シードゥエラー」の価格推移
ここでは、シードゥエラーの価格推移を詳しく解説します。
現行モデルの定価一覧
シードゥエラーの現行モデルの定価は、下記の通りです。
モデル名・リファレンス・素材 | 定価(税込) |
---|---|
シードゥエラー 126600 ステンレススチール |
1,911,800円 |
シードゥエラー 126603 ステンレス×イエローゴールド |
2,710,400円 |
現行モデルでは、シードゥエラーとして初めて、日付表示を拡大する「サイクロップレンズ」が採用されています。
さらに、2019年に登場した「シードゥエラー126603」は、シードゥエラー初のロレゾール(ステンレススチールとゴールドのコンビネーション)モデルとして発表され、大きな注目を集めました。
シードゥエラーの並行輸入品の価格の推移
シードゥエラーの現行モデルである「シードゥエラー126600」の並行輸入品の価格は、下記の通りです。
年 | 並行輸入品の価格 |
---|---|
2022年 | 約2,090,000円 |
2023年 | 約2,200,000円 |
2024年 | 約2,200,000円 |
2023年6月に行われた価格改定により、2023年は並行輸入品の価格が上昇しました。
2023年~2024年は同水準で推移しており、現在は価格が落ち着いているものの、ロレックスは頻繁に価格改定を行っているため、今後も価格改定による相場の上昇が予想されます。
そのため、購入や売却を検討する際は、市場動向を注意深くチェックすることが重要です。
価格変動の背景
ロレックスの相場は、社会情勢や為替などの経済状況に大きく影響を受けます。
特に、新型コロナウイルスの流行時には、工場の一時停止により供給が追いつかず、需要が急増したことで相場が高騰しました。
また、資産価値の高い時計を投資目的で購入する需要が高まったことも、相場を更に押し上げる要因となりました。
相場の過熱は2022年にピークを迎え、現在はやや落ち着きを見せています。
それでもなお、新型コロナウイルスの流行前と比較すると、依然として高い水準を維持しているのが現状です。
「シードゥエラー」の資産価値と魅力
以前、シードゥエラーは、サブマリーナーやデイトナなどのロレックスの人気モデルと比較すると、資産価値が低く評価されていました。
しかし、近年では、その希少性や高い機能性が再評価され、資産価値が大きく上昇しています。
シードゥエラーは、今やコレクターや投資家からも注目されるモデルとなっています。
資産価値を高める要因
シードゥエラーの資産価値が上昇した背景には、需要と供給のバランスの崩れが挙げられます。
ロレックスは高級時計の代名詞として長年支持されてきましたが、近年では「投資対象」としての需要が急増しました。
特に、シードゥエラーのように高い防水性能や専門的な機能を備えたモデルは、大量生産が難しいため、需要が増加しても、供給を簡単に増やすことができません。
この需要と供給のアンバランスが相場の高騰を引き起こし、結果として、シードゥエラーの資産価値を大きく押し上げています。
- おたからや査定員のコメント
シードゥエラーの中でも、初代モデルである「1655」の初期生産分に見られる「赤シード」は、市場への流通量が年々減少しており、希少性がますます高まっています。
特に、文字盤の「SEA-DWELLER」の部分のみが赤色で記載されている「シングルレッドシードゥエラー」は非常に希少で、コレクターの間で垂涎の的とされています。
このモデルは、その希少性から、資産価値が年々上昇しており、高額で取引される場合が増えています。
「シードゥエラー」を購入する方法
シードゥエラーを購入する際には、主に以下の3つの方法があります。
- 正規店で購入する
- 並行輸入品販売店で購入する
- 中古品販売店で購入する
正規店で購入する
最も一般的な方法は、ロレックスの正規店で購入することです。
正規店では、ロレックスが定めた公式価格で購入できるため、並行輸入品販売店や中古市場で発生するプレミアム価格を避けられます。
しかし、近年の高い需要に対して供給が追いついておらず、在庫が不足しているため、正規店での購入は非常に難しい状況が続いています。
特に、シードゥエラーのような人気モデルは、入荷後すぐに売り切れてしまうことが多く、購入のチャンスを得ること自体が困難です。
そのため、正規店で購入するには、複数の正規店を定期的に訪れ、入荷状況を確認することで購入機会を増やす「ロレックスマラソン」と呼ばれる方法が、効果的とされています。
並行輸入品販売店で購入する
並行輸入品販売店では、業者が独自のルートで輸入したロレックスを販売しています。
この購入方法には、以下のようなメリットがあります。
- 正規店では入手困難なモデルも購入可能
生産終了モデルや限定モデルなど、正規店では手に入りにくい時計を購入できるチャンスがあります。 - 正規店よりも安く購入できる可能性
定価に縛られないため、場合によっては正規店よりも安く購入できる可能性があります。
一方で、シードゥエラーのような需要が高いモデルは、ほとんどの場合、定価を超える価格で販売されます。
プレミアム価格が設定されることが多く、正規店の定価と比較して、コストが大きくなる場合もあります。
中古品販売店で購入する
中古品販売店では、過去に所有されていたロレックスの時計を購入できます。
使用感が少なく、状態の良い時計も豊富に揃っており、希少なヴィンテージモデルも購入できる点が魅力です。
ただし、ロレックスの中古時計は需要が非常に高いため、現行モデルは定価を超える価格で販売されることが一般的です。
一方、生産終了モデルには、比較的入手しやすい価格帯のものもあります。
例えば、シードゥエラーの中でも生産期間が長く、流通量の多い「16600」は、140万円前後で購入が可能です。
このように、モデルごとに価格帯が異なるため、購入前に相場を確認することが重要です。
- おたからや査定員のコメント
おたからや楽天市場店やおたからやYahoo!ショッピング店では、私たち専門の査定士が確認済みのロレックスのみを取り扱っています。
安心してお買い求めいただける環境をご提供しておりますので、ぜひお気軽にご利用ください。
おたからやでのロレックス「シードゥエラー」の参考買取価格
これまでに、おたからやで買取を行ったロレックス「シードゥエラー」の参考買取価格は、以下の通りです。
モデル名 | 参考買取価格(税込) |
---|---|
シードゥエラー126600 | 1,992,100円 |
シードゥエラー126603 | 2,348,000円 |
シードゥエラー116600 | 1,969,000円 |
シードゥエラー16660 | 1,545,500円 |
シードゥエラー1665 | 3,910,500円 |
※状態や付属品の有無、時期によって価格が異なりますので、詳細はお問い合わせください。
- おたからや査定員のコメント
シードゥエラーは、現在でも非常に高い人気を誇るモデルで、中でも「赤シード」として知られる「1665」は、圧倒的な人気を集めています。
赤シードは、「1665」の中でも最初期にのみ存在する希少なモデルで、文字盤に「SEA-DWELLER」と「SUBMARINER 2000」が赤字で記載されているのが特徴です。
おたからやでの買取例では、赤シードではない「1665」であっても、約391万円という高値で買取を行った実績があります。
また、現行モデルや前モデルも引き続き高い人気を集めており、積極的に買取も実施しています。
シードゥエラーの売却をご検討中の方は、ぜひおたからやの査定をご利用ください。
ロレックス「シードゥエラー」の買取なら「おたからや」
おたからやでは、ロレックスシードゥエラーをはじめ、ロレックスの買取に精通した専門家が在籍しています。
最新の市場データを基に、正確かつ高額な査定を実現します。
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